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好きです かわさき 愛の街

取材日 2023年10月16日(月)

可愛い店構えの大西家具店
可愛い店構えの大西家具店
   毎朝、市内のどこかでゴミ収集車が流している「好きです かわさき 愛の街」(以下「市民の歌」)は、川崎市民に広く親しまれた歌だ。川崎区にある「株式会社 大西家具店」でこの曲のオルゴールが販売されている。

川崎への思いを形に・・・
   大西家具店は昭和22年創業、川崎区で長く店を構えている。代表の大西直治さんによると、ある日川崎から神戸に引っ越すことになった夫婦が訪ねてきた。いつもゴミ収集車から聞こえていたメロディのオルゴールを、思い出に持って行きたいというのだ。オルゴールの扱いはあったが「市民の歌」のものはまだ無かった。残念そうに去っていく二人の後ろ姿に制作を決意したそうだ。
  市の環境局への問い合わせ、オルゴールにするための編曲、職人との打ち合わせなど苦労を経て、2019年に商品が出来上がった。今では川崎を去る人が思い出に、引っ越していく友人へのプレゼントにと「市民の歌」のオルゴールを求めてくる客が多くいるとのことだ。

 「好きです かわさき 愛の街」と「市歌」
   「市民の歌」は1984年に市制60周年を記念して制作された。歌詞は一般公募され、高津区の肥後義子さんのものが採用された。作曲は山本直純氏。ゴミ収集車だけでなく「介護予防かわさき体操」に使われたり、フロンターレ川崎の試合前に応援団によって歌唱されたりするようになって、広く市民に知られていった。  
  また川崎市には1934年の市制10周年に制作された「市歌」もある。2016年に市立商業高校(現・幸高校)の「高校生による地域活性化活動」に答える形でJR南武線川崎駅の発車メロディとして採用され、今も聞くことができる。

オルゴールの音色はこちらから→「好きです かわさき 愛の街」
     小さなオルゴールは音数18弁。
     写真立てタイプの方は23弁で音に広がりがある。
     販売時には川崎市を印象付ける浮世絵「川崎・六郷渡船」を入れている。


木のぬくもりを感じる店内

木のぬくもりを感じる店内

「市民の歌」オルゴールと「音楽の街かわさき」のキャラクター ミュートン

「市民の歌」オルゴールと「音楽の街かわさき」のキャラクター ミュートン

クリスマスに向けた商品(オルゴール)

クリスマスに向けた商品(オルゴール)

㈱大西家具店
東海林美千代
シニアリポーターの感想

 今年の春に自宅の家具を買いに訪れた大西家具店で、偶然「好きです かわさき 愛の街」のオルゴールに出会いました。この曲はゴミ収集車のメロディとしての認識しかありませんでしたが、切ない旋律から明るく広がる曲調は心に残ります。オルゴールになって「川崎の思い出」として持って行けるようになっていることに感動しました。
 テレビの旅番組で紹介されたこともあって、徐々に多くの方にオルゴールのことが知られていったそうです。ただ神戸に引っ越された一番初めのお客さんに渡せなかったことが心残りだと仰っていました。この記事が目に留まるといいなと思っています。

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