SDCとは
2019年、川崎市は地域コミュニティのあり方について、「これからのコミュニティ施策の基本的な考え方」を策定した。少子高齢化、デジタル技術の進化、多様化する働き方など生活環境の変化を踏まえ、「市民創発」での地域づくりや課題解決を目指すとしている。
元気でより良いまちづくりの実現に向けた新たな仕組みとして、住民や団体、企業、資源、活動などを効果的に結び付けるコーディネート機能やプロデュース機能、人材育成機能などを持つSDCの創設を進めてきた。
市内各区では、それぞれの独自性を踏まえたSDCの活動をすすめている。取組状況については、市のホームページに掲載されている。
多摩SDC(一般社団法人 多摩区ソーシャルデザインセンター)
市内で、いち早く取り組みを開始した多摩区のSDCを取材した。
多摩区では2019年から区民が主体となり多摩区SDCが発足、2020年に「一般社団法人 多摩区ソーシャルデザインセンター」として本格的に事業を開始した。
区内6か所で開設している子ども食堂の運営や支援、子供フェスや学生カフェまたミニコンサートなどいろいろなイベントも行っている。
事務所は多摩区役所1階にあり、誰でも気軽に立ち寄れるスペースだ。
水島理事は「50人ほどの運営メンバーの大半が大学生で、子供を対象とした企画が多い。今後はシニアの参加など年代層を広げて活動をしていきたい。」と今後の課題を話してくれた。
今後、行政にはSDCを開設させるだけではなく、運営面や資金面での継続的なサポートが望まれる。
今回の取材を通して初めてSDCの存在を知った。
まちを良くしたいなと思う人たちが⇒SDCに知恵や資源を持ち寄り⇒課題の解決につなげ⇒元気でより良いまちにすることにより⇒まちが好きになる人たちが増え⇒もっと良くしたい と思い行動する。これがSDC活動のサイクルだ。
まちを良くするために何か活動をしたいと考えている方は、近くのSDCを訪ねてみたらどうだろう。