身近なところで“初めての音訳体験講座”を知り参加した。
音訳とは
視覚に障害のある人や身体の事情で文字が読みにくい人たちに、文字情報―広報誌、新聞、雑誌、書籍―などを、音声情報(CDなど)にすること。
川崎市内には、いくつか音訳関係のボランティアグループがあるが、宮前区にはなかった。
2016年に行われた「録音図書製作講習会」* の受講者を中心に、翌年7月音訳ボランティア団体「みやまえエコー」が発足した。
*主催:宮前区社会福祉協議会ボランティア活動振興センター
「みやまえエコー」
音訳ボランティアは、音訳だけではなく、音訳されたものを校正したり、音声データを利用者が聴きやすいように編集したりする。
音訳を必要とする人の読書環境の向上を図ることを目的に、会員が相互に研修・交流している。
また目からの情報入手が困難な人たちにとって日常必要な情報の質的・量的不足を少しでも補うために、一人でも多くの方を支援することを目指している。
代表の西尾有紀(あき)さんは、「もっと視覚障害者の現状や、音訳ボランティアの実態を知ってもらいたい」と話していた。
視覚障害について理解を深めてもらおうと、毎年秋に「初めての音訳体験会〜声がひろげるまだ見ぬ世界〜」を開催している。視覚障害や音声図書作成についての講義と音訳体験も企画している。
音訳ボランティアのSさんは、
「時間のかかる点訳を待つよりタイムリーに情報を得るというメリットと、点訳本だと相当な量を持ち歩くことに対して、録音版は専用のレコーダーですむという利便性もある」とのこと。
講座で実際に体験したのは、3~5行ほどの引用文を読みあげ、どこにアクセントとイントネーションをつけるかの指示を受けた。NHKアナウンサーが良い例とも。
※アクセント=平板・頭高・中高・尾高
・例:
平板=博学(はくがく)、頭高=湯船(ゆぶね)、中高=エリート(エリート)、尾高=酒(さけ)
※イントネーション=音声の抑揚・語調
・例:「これ、欲しい」
みやまえエコー代表の西尾有紀さん。右手カメラはイッツコム撮影中
音訳図書作成の説明
講座で内容説明画像の一部
視覚障害者のための情報は「点字」と思っていました。中途障害者になった人には点字も難しいと聞いたことがあります。
音訳CDを利用者に郵送で送り、利用者はそれを何時でも何度でも聴くことが出来る。また対面による音訳も行っているとのこと。
イッツコム放送は10月31日(月) 18:00~と20:00~ でした。