- ビルの街に突如現れる壁画
- すぐそこに1000年の歴史ある神社が見える
JR川崎駅中央改札から東口を出て、駅舎を背に左側に市役所通りが延びている。この大通りを10分ほど進んでいくと、左手に川崎市役所の建て替え工事現場が見える。昭和13年から使われてきたという庁舎は老朽化もあり、また耐震強度対策のため全面的に建て替え工事中だ。その工事現場の白い仮囲いに沿って裏側に移動すると、フェンスいっぱいに巨大な壁画が現れる。よく街中で目にするスプレー缶で描かれた落書きのようなタッチの絵だ。もちろん、これは落書きではなく、所有者の許可を取って描かれる「ミューラルアート」と呼ばれるものだ。川崎市は「若者の発信によるまちづくりに向けた環境整備などに関する基本計画」を策定していて、この壁画もその一環であるということだ。
壁画の描かれたフェンスのある通りは、江戸時代には宿場町川崎宿から総鎮守「稲毛神社」への参道だったそうだ。確かに壁画を見ながら目を道の先に転ずると、千年以上の歴史ある稲毛神社がすぐそこに見えている。まさに古い時代と現代若者アート文化の融合だ。街ゆく人は皆、突然現れる壁画の大きさと色彩に圧倒され、思わず足を止めて見入っている。
コロナ禍で自粛生活の続く中、シニアが体力を保つために一番手軽な運動は散歩することだ。街中で若いアーティストたちが描き上げた「ミューラルアート」と出会い、歴史ある神社に参拝する。このコースはお勧めだ。
ところで、この企画を担当している川崎市のオリンピック・パラリンピック推進室によると、巨大な絵の中にいくつもの「遊び」が隠れているとのこと。どんなものが、いくつ隠れているのだろうか?
壁画の作者名(敬称略):リンクは各アーティストのインスタグラム
DRAGON76 :https://instagram.com/dragon76art?igsh
COOK :https://instagram.com/cookdissizit?igshi
Kensuke Takahashi :https://instagram.com/kensuketakahashi
Tokio Aoyama :https://instagram.com/tokioaoyama?igshi
WOOD :https://instagram.com/wood_dw?igshid=
参考資料 「報道資料」川崎市オリンピック・パラリンピック推進室より提供