40代後半に心労が重なったのか、緑内障を患った。医師より軽度の運動を継続するようアドバイスされ、以来、近所の森林公園の散歩が日課となった。その頃より、園内の風景や花をスマホに撮るようになった。「おぉ~よく撮れている」という自己評価からインスタグラムの投稿が始まった。すると「フォロアー」も「いいね!」も付き、小さな喜びとなっていった。同時に散歩を継続するモチベーションにもなり、一眼レフ入門者用のカメラも買った。年金暮らしとしては6万円の大奮発であったが、望遠レンズ、超望遠コンパクトデジカメなども買いそろえていった。 書店で写真の撮り方入門編などの参考書を入手し、その勉強も楽しくなっていった。
「私のシャッター音の長さでアドバイスをくれる人」「この木には○○鳥がくるよと教えてくれる人」など園内の常連と情報交換も行うようになり、いい写真が撮れるようになってきたと言う。
健康不安も消えたわけではないが、不得意だった対人関係も上手になり、今ではすっかり「明るいおひとり様暮らし」を謳歌しいていると知人から言われるまでになった。
※写真はすべてSさん提供
愛用のデジカメと一眼レフ
背景にぼかしを効果的に。
曼殊沙華をきわだてて。
光の美しさをねらって。
けなげに生きるてんとう虫
花の付き方に注目
まったくの素人写真とは言うものの、素敵なカメラマンだ。目を悪くしたと聞いていたが、写真は素晴らしい。本人も投稿して楽しくなってきたという。
散歩がきっかけで、コロナ禍でも楽しめてるし、健康的でもある。日常のきっかけを上手に結び付けている。いくつになってもこんなチャンスは誰にでもあるのかもしれない。