川崎市には、男女平等推進のための拠点施設として「男女共同参画センター」、愛称「すくらむ21」がある。「男女平等かわさき条例」にもとづく市内唯一の施設で、市民の“学ぶ・はぐくむ 知る・伝える 支える つなぐ”にかかわる課題の解決、交流の場として20周年を迎えた。
同センターでは多様な事業を行っているが、その中の一つに「女性のための総合相談」がある。女性が抱える様々な悩みや課題等に対応している。2019年の電話相談(ハロー・ウィメンズ110番)件数は4,769件あった。面談相談を入れると合計4,864件に及ぶ。
主な訴別内容は「夫婦間」「家族」「生き方」「人間関係」「心と体」「暴力・犯罪」「法律・暮らし」「仕事」「その他」。内容によっては女性弁護士による法律相談や、同じような悩みを共有できる、自助グループと交流をはかれるよう支援したりもする。
相談件数の多さから「現代の駆け込み寺」と言えそうだが、直接の「駆け込み」には対応していない。相談の第一歩は電話からだが、混みあってつながらない事も。その場合は時間をおいてかけなおして欲しいと担当者は話す。
近年は独居の高齢者も多く、情報から孤立しがちな現実がある。自身の課題解決の場があることを、高齢者にもっと知ってほしい。また、相談内容は漏れないように徹底されており、安心安全な公の施設である。
□ハロー・ウィメンズ110番:044-811-8600 電話相談は匿名で受付けています。
土曜日と祝日・年末年始は休み
面接相談(予約制・無料):044-811-8600
※聴覚障害の方のお申込先:FAX 044-813-5872
女性のための総合相談詳細は https://www.scrum21.or.jp/consul/women/
□男性のための電話相談:044-814-1080(毎週水曜日18:00~21:00)
※祝日・年末年始は休み
【参考】年間をとおして、同施設では多様な講座(例、起業・個別キャリア・相続・離婚・防災・終活等々)が実施されている。 HP、チラシ、電話などで確認。女性中心ではあるが、人気講座で男女年齢問わず参加できる講座もある。
男女共同参画センターに女性のための総合相談をやっていることは、何回も同施設に取材を行っているので、知ってはいたが、ずいぶんと件数があるのに少し驚いた。市民の方が、よくこうしたことまでご存じなのも意外だった。公の機関にチラシが配置されているのも良い効果を生んでいるのかもしれない。読者には今回の記事で、利用の仕組みを理解し、機会があれば女性のための総合相談をご利用ください。