梅雨時の池や草原の野鳥を観察するため、東京港の浅瀬の埋立地にできた自然の公園を訪れた。元々水辺の環境のあった地に平成元年に東京都中央卸売市場大田市場が開設された。同時に都民との合意で自然環境を半分残し、都立公園として整備、一般公開され都心のオアシスとなった。
野鳥の観察(東京港野鳥公園にて)
広々とした池やうっそうとした緑の草原を前にして、はじめどこに何がいるかわからなかったが、森林浴をしながら散策しているうちに様々な野鳥を見つけることができた。
草原の木々にはチーッと鳴くカワセミやくちばしの黄色いムクドリ、チチンと鳴くハクセキレイが見えた。水辺にいたのはメダイチドリ、池に潜って魚を捕っていたのはカワウの群れ、向こう岸には真っ白な美しいダイサギや、頭の後ろに細い毛が伸びているアオサギの姿が見えた。潮が引きはじめた水辺の泥にいくつもの巣穴があいていてカニが見つかった。はさみを上下するチゴガニのダンスも楽しめた。
池の周りにはいくつもの観察小屋や観察広場があって、備え付けの望遠鏡で野鳥をまじかに見ることができた。ネイチャーセンターには、毎月催される「潮入りぐるっとかんさつ会」のスケッチや、いろいろな種類のどんぐり、ハチの巣が展示されていた。季節ごとに訪れると違う絵柄の記念スタンプを押せる。
大田市場の見学
野鳥公園を後に市場見学に向かった。敷地の一角にある事務棟の展示室でこの市場の解説があり、ビデオを鑑賞した。国内外の産地から大量の青果、水産、花きを卸売業者が受け入れて、仲卸業者や売買参加者がせり(競り)や相対取引で値段を決め、買い出し人などを通して消費者に送り出すしくみだ。衛生検査も行われている。指によるせりの合図のしかたも教わった。
◇参考サイト◇
東京都立東京港野鳥公園
東京都中央卸売市場大田市場
水辺のメダイチドリ
池に見えたカワウの群れ
向こう岸のアオサギ
大田市場の建物に着いて
大田市場の青果部
鑑賞したビデオの一場面
このイベントはNPO法人かわさき創造プロジェクト(KCP)会員の交流会(親睦会)として催された。野鳥に詳しい参加者が何人かいたので、バードウォッチングを楽しむには都合がよかった。団体申込みのおかげで市場の説明も受けられてよかった。シニアの足では、野鳥公園から大田市場の事務棟まで歩くのは大変だった。京急バス [森32]を利用したほうがよかった。