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「しっかり食べて 介護予防」 老化速度の差はどこからくるのか

取材日 2018年02月01日(木)

ざっくばらんな語り口の熊谷講師

ざっくばらんな語り口の熊谷講師

   №2 10食品群摂取チェック表(「適齢食」)

№2 10食品群摂取チェック表(「適齢食」)

 10食品群チェックシート(1週間記録用) 

10食品群チェックシート(1週間記録用) 

  先ごろ、川崎市とNPO法人かわさき創造プロジェクトの共催で「しっかり食べて介護予防」の講演会が開催された。講師は「介護予防のための栄養改善プログラム」の第一人者である熊谷修氏。氏は、介入研究により高齢者の老化遅延に有効な食生活手段を開発。わが国で初めて「老化を遅らせる食生活指針」を発表している。
 講演は「老化」の定義から始まった。老化は病気ではないので直すことも止めることもできないが、食事によって老化を遅らせることは可能と熊谷講師は断言する。

70歳以降、脂肪とたんぱく質が足りていません!
 「粗食に注意!」 抑制的な食事は老化速度を速める。

★  写真№2を使って、自身の栄養摂取の傾向をチェックする。
   10食品群チェックシートを 日々の食品摂取の目安にする。
 「しっかり食べ(肉類、魚介類、卵、牛乳、油脂類)」と「いろいろ食べ(大豆・大豆製品、緑黄色野菜、海藻、いも類、果物)」を実践する。

年齢にあった『適齢食』を意識するのは何歳から?

・50歳になったら『適齢食』と運動で、老化予防対策を始める。
・50歳になったら、老化速度を知るために「血清アルブミン値」と「血色素量」に注目する。

≪老化を遅らせるための食生活指針≫
① 欠食は絶対さける
② 動物性たんぱく質を十分に摂取する
③ 魚と肉の摂取は1:1程度の割合にする
④ 油脂類の摂取が不足しないように注意する
⑤ 牛乳を200ml程度飲む
⑥ 調味料を上手に使いおいしく食べる
⑦ 食材の調理法や保存法をよく知る
⑧ 食材を自分で購入し食事をつくる
⑨ 会食の機会を豊富につくる
⑩ 余暇を取り入れた運動習慣を身につける
 (熊谷修「介護されたくないなら粗食はやめなさい」講談社+α新書 2011.)

参加者の感想:
・老年期の毎日の栄養の取り方がとても大切だと認識した
・講演内容が実感を伴ってよく分かった ・老親の介護にも生かせる
・自己判断で間違った知識を持っていることに気付いた  

 参考文献熊谷著「老化速度を遅らせる『適齢食』」

川崎市高津区溝口 てくのかわさき
斉藤 多喜子
シニアリポーターの感想

 ずっと「良い睡眠」がとれていなかった。生活リズムを整えたり、運動するだけでは改善しなかったが、「しっかり食べ5食品群」を必要量摂取して3か月ほどで解消した。「睡眠」の大切さを実感しつつ、もっと早くに抑制的な食事をしていることに気付くべきだったと悔やんだ。
 50代からの老化対策は、体の栄養状態を良好にし、筋力を十分につけることが大切。加えて「楽しく学び」「楽しく遊び」「何か人のためになることをする」ことが老化遅延の極意と知った。

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