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予防できる「認知症」・・・いこい元気広場

取材日 2019年07月09日(火)

会場の王禅寺老人いこいの家。    玄関ホール
会場の王禅寺老人いこいの家。    玄関ホール
  健康ミニ講座。熱心に学習
  健康ミニ講座。熱心に学習
   竹踏みでリズム体操
   竹踏みでリズム体操
   

 高齢者になっても住み慣れた地域で元気に暮らしたい。専門家の指導によるスロートレーニングと健康ミニ講座とを合わせて受講できる「いこい元気広場」がその役目を担う。行政の施策で市内全区の「老人いこいの家」で実施されている。その中のひとつ、麻生区王禅寺東の現場を訪ねた。

 
この日のミニ講座テーマ「認知症予防について」

 認知症には原因によりいくつかの種類がある。そのうちの2種類「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」で全体の80%を占めると言われている。
双方に共通する予防ポイントは以下

 生活習慣を整え、積極的に外に出る。そして人と交流する。

 ✼運動で血流アップをすると、脳の生理的状態が良好になり予防につながる。

この予防法に準じた食生活、有酸素運動など無理なく取り込む指導が行われた。

 

「いこい元気広場」に、通う事が元気を増進

 麻生区は丘陵地帯。アクセスが良いとは言えない「王禅寺老人いこいの家」。同所の〝元気広場〟を担当する(株)東急スポーツオアシスの鈴木智喜氏は「通う事が楽しみになるような企画、町内会とも連携する」など、アクセスの悪さを前向きにとらえていると話す。参加は無料、予約は不要と敷居が低い。懇切丁寧な指導で雰囲気も良い。便の悪さは逆に受講者の足腰を鍛えてくれる。

参加者の77歳女性「ゴルフやテニスをやっていたが仲間が次々といなくなった。2年ほど運動のブランクがあったが、ここは負担なくできるので」と語り、股関節の柔らかさ、姿勢の良さに驚かされた。

  
川崎市:いこい元気広場事業

 

 

【参考】

 □物忘れ:脳の神経細胞の減少や機能低下による老化現象。誰にでもおこる 

  体験(何を食べたか、物をどこに置いたかなど)の一部を忘れる。度忘れ、忘れた自覚がある。

 □認知症:通常の老化現象よりも早く脳の神経細胞が消失していく脳の病気。

  体験のすべてを忘れる。自身の事柄(家族の名前など)を忘れる。人格が変化することも。

   

  ※「マイペースでも動き続けることを、意識してみましょう」と配布資料

        の末尾に添えられていた。

※ スロートレーニング:ゆっくりとした動作で筋肉に負荷をかけていく。

 

 チューブを使いながらゆっくりと筋トレ

 チューブを使いながらゆっくりと筋トレ

 リラックス体操をしながら深呼吸。効クゥ

 リラックス体操をしながら深呼吸。効クゥ

 左 東急スポーツオアシスの指導者

 左 東急スポーツオアシスの指導者

    肩甲骨をグィと寄せる。

    肩甲骨をグィと寄せる。

77歳、努力しています。変形のない姿勢。

77歳、努力しています。変形のない姿勢。

 緑に囲まれた環境にある会場。

 緑に囲まれた環境にある会場。

王禅寺老人いこいの家 麻生区王禅寺東 王禅寺中央中学校前バス停より徒歩15分 
石渡一美
シニアリポーターの感想

 「いこい元気広場」の企画は高齢者にとって大変有意義な時間です。東急スポーツオアシスは麻生区内7会場のうち、4会場を受け持っている。無理なくゆっくりと体を動かす体操は、やってみると苦しくなるようなことはないのに、終わってみると自分の体の変化に気づく。市内全区で行われていますので、まずは近くの「いこい元気広場」を訪ねてみたらどうでしょう。