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深~イイ話!「外交官ならではのお話」

取材日 2011年09月10日(土)

立て看板

立て看板

講師 竹元正美氏

講師 竹元正美氏

ホンジュラス「米百俵」上演の放映

ホンジュラス「米百俵」上演の放映

外交官ならでのお話と、期待に胸をふくらませて参加した公開講座、“東日本大震災復興支援キャンペーン”「外交官のおもしろ話(前ウルグアイ大使の海外経験)」が麻生市民交流館やまゆりで開催された。参加者は、事前申込みで定員を上回る66名のシニア世代で、人気のほどが伺えた。(会費は“東日本大震災”の復興支援に寄付)

 

講師は竹元正美氏で、一般社団法人国際文化教育協会理事長。外務省時代は、海外経験(ヒューストン総領事など)が長く、国内では宮内庁(東宮侍従など)も務められた。豊富な経験談を「今日お話ししたいこと」と題して、深イイ話を語られた。

 

『今日お話ししたいこと』

≪皇室外交の想い出≫

スペインのエレナ王女殿下来日(1986年)に際し、「歓迎レセプション」に関する任務を担当した。エレナ王女殿下はお若い女性なので、出席者にお嬢様がいらっしゃる場合はご一緒に出席していただくことになった。出席者の中に小和田ご夫妻と雅子さまも東宮御所に招かれていて、ここで皇太子さま(当時の浩宮殿下)とお知り合いになられる。

≪「米百俵」海を渡る 「ホンジュラスでの「米百俵」上演」≫

面積は日本の3分の1弱。国民は働き者だ。しかし、中南米の中でも一人当たりの国民所得が低い。将来、熱意を持って国を導く人物が増えてくれば、この国の将来は明るい。正に、「米百俵」の精神を必要としている国である。ホンジュラス人には、演劇の才があると聞く。「米百俵」を上演できないものか。

ミレージャ・バトレス文化大臣が自ら、台本をスペイン語に翻訳し、日本側からも多くの献身的な協力があり、国立演劇学校の教授と学生が「米百俵」の教訓を、全身を震わせて伝えようとした、日本風の初演(2003年)を熱演。

=果たしてこの物語は、ホンジュラスの国民に受け入れられたのか=

劇が終わり、幕が閉まり始めた時、観客席から割れんばかりの拍手が起こった。リカルド・マドゥーロ大統領も「日本の竹元大使がこの戯曲を紹介してくれた。たとえお腹が空いていても、将来のために教育に投資することが大事かを教えてくれた。今、必要なのは教育だ」と。そして、「米百俵学校100校」の計画発表。現在までに74校建設)

「米百俵」はバングラデシュなどでも上演され、世界に広がっている。

≪あなたも国際交流を≫

身近な外国人に日本語を教えたり、自分でも外国語を勉強する。私の関与している文化交流(J-POPコンクールなど)を参考に世界の平和と発展のために国際交流をしてみてはいかがですか。

人生観が変わる2時間の「深~イイ話」公開講座はあっと言う間に終わった。

参加された女性は、「私たちの生活とはかけ離れているので、いろいろお話を伺いたい」、男性は、「以前旅行した国があったので、興味を持ちました」。

 

竹元正美氏著書「米百俵 海を渡る」(日之出出版)

第3回区民講師・公開講座区民の方に、能力や技術を活かして活躍。お問合せ先:「麻生市民交流館やまゆり」電話044-951-6321

 

岩田輝美
シニアリポーターの感想

「「米百俵」の精神が海外まで広まっていたことに驚く。舞台で床の間に掛っていた、「常在戦場」の掛け軸は印象的だった。今こそ日本人も「米百俵」精神で教育をしなければ、明日のリーダーは育たないと思う」岩田