シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

後世に伝えるために・・・記憶を記録に

取材日 2018年08月18日(土)

高津区市民提案型協働事業報告書
高津区市民提案型協働事業報告書
国鉄時代の駅前。現三井住友、浜銀付近
国鉄時代の駅前。現三井住友、浜銀付近
大井町線駅前、通り抜けると国鉄駅
大井町線駅前、通り抜けると国鉄駅
   高津シルバーガイドの会は、平成7年結成時よりの目的でもある、郷土史を学び伝えていく取り組みを継続してきた。平成29年は現JR線の他に私鉄玉川線(現東急電鉄)が溝口に乗り入れ90年。区制45年、商業ビル「ノクティ―」開業20年など、街の歴史に区切りのいい年となった。この年を機に申請した 、29年度「高津区市民提案型協働事業」に「わが街、たかつ」溝口駅周辺アーカイブ事業が選ばれた。

駅周辺アーカイブ事業の活動
この取り組みに対し、区民から多大な協力を得ることができたと、ガイドの会会長佐藤忠さんは振り返る。出会いのあった区民からの思い出の写真、逸話、会員が自ら歩いた街の再発見など、次々に資料が集まった。これをもとにして、昨秋マルイファミリーにて写真展を開催。
 そして本年3月には高津市民館にて「溝口を語ろう、ノクチの歴史を振り返ろう」と題して、講演とシンポジウムを行った。地名の由来や地形、歴史、区民の思い出話など100名も集まった会場は盛況であった。
 
活動の成果
 平成30年3月「『わが街、たかつ』溝口駅周辺アーカイブ事業報告書『記憶を記録に残し、後世につたえていく』」が完成した。全122ページの内容は見ごたえ、読み応えのある貴重な一冊となっている。会員11名の並々ならぬ努力が垣間見える力作だ。印刷数は100部と少ないが高津区役所2F企画課、区内公共施設にて閲覧ができる。
 
  問合わせ:高津区役所企画課戸田職員 044-861-3135
  ※写真提供 一部を除いて「高津シルバーガイドの会」より
【参考】溝口は住所表記の正式名。溝ノ口、溝の口は鉄道や企業、商店等が使い分けている名称。
 

昭和39年から右側が立ち退き開発の始まり

昭和39年から右側が立ち退き開発の始まり

国鉄駅前、バス乗り場ハイヤー乗り場があった

国鉄駅前、バス乗り場ハイヤー乗り場があった

昭和40年代の武蔵溝ノ口駅

昭和40年代の武蔵溝ノ口駅

蒸気貨物列車が止まる溝ノ口駅南側

蒸気貨物列車が止まる溝ノ口駅南側

貨物のない正月の溝ノ口駅構内

貨物のない正月の溝ノ口駅構内

現在の溝ノ口駅周辺

現在の溝ノ口駅周辺

溝口駅周辺
石渡一美
シニアリポーターの感想

 その昔、大山街道の道筋には商いの繁盛店が並んでいた。呉服屋、染物屋、節句人形展、荒物屋、料理や、家具や、酒蔵、などなど。近隣の街や村から人々は折々に付け、溝口に出向いたと、明治生まれの人は話していた。国木田独歩、岡本かのこ・太郎、浜田庄司、棟方志功などの足跡が、旧家には垣間見られた。
 大変な労力を費やしたとおもわれる、記憶を記録に残す作業に敬服したい。

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