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いきいきシニア「科学実験をやってみよう!」と10数年

取材日 2016年09月24日(土)

中野島での最後の講座。小林先生(右)
中野島での最後の講座。小林先生(右)
親子で参加。大人も夢中に~
親子で参加。大人も夢中に~
 
川崎市立中野島小学校では、放課後の学校施設地域開放の制度を利用して、毎月1回の「科学験教室」が行われている。地元のボランティア団体が主催して、地域の幼児、小学生らがオープン参加している。大人でも目から鱗が落ち、びっくり結果の実験が次々と行われている。参加者も毎回大盛況である。
同所で3年にわたり指導をされ、子どもたちに大変慕われている小林将浩先生は、9月24日に中野島小においての最後の実験教室を行った。10月に生まれ故郷の京都に移住される。

子どもの笑顔に支えられて~
小林先生は化学研究者として研究室でサラリーマン時代を過ごした。日本化学会に出向したのをきっかけに、子どもの「科学実験」普及にたずさわった。2010年に行われた「国際化学オリンピック日本大会」では組織委員会事務局長を務めた。
これらの経験をもとに退職後も科学実験をとおして、子どもが化学に親しんでもらえるよう全国を飛び回っている。
「今、わからなくてもいい。この体験がいつか役に立つ。子どもの笑顔を見るとたまらなくて・・・」とさらなる笑顔で語る。

ライフワークは折り鶴・・・
「片時もじっとしていられない」性格といい、千羽鶴を折るのが趣味。8.5㎝角の紙を折る。大変細かい連鶴ができあがる。美しく丈夫な紙があると、愛用の裁断機でカットするという。電車の中でもどこでも休むことなく折っているというから、おそらく科学の普及と同じくらいの比重に違いない。子どものご褒美に連鶴のタイを首に掛けたりもする。心根の優しい科学者である。
京都に行っても同じように過ごすと言う。中野島の後任はパートナーの栗山博先生に託す。科学普及ボランティア団体に身をおき長年活動されている両氏である。
 
【参考】
◇小林将浩氏の所属団体
NPO法人科学実験サポーター・くじら(主に川崎市内で活動)  
認定NPO法人コア・ネット(全国組織)   わくわくときめき化学実験隊
◇日本化学会:化学に関する仕事をしている研究者・企業人・学生を主な構成員とする組織


すべての写真の提供:主催者(NPO法人かわさき創造プロジェクト)スタッフ熊倉さん
 
色実験で完成作品を手に大喜び!

色実験で完成作品を手に大喜び!

赤ちゃん同伴のお母さんにご褒美の折り鶴

赤ちゃん同伴のお母さんにご褒美の折り鶴

国際化学オリンピック日本大会のマーク

国際化学オリンピック日本大会のマーク

川崎市立中野島小学校 特別活動室棟 理科室
石渡一美
シニアリポーターの感想

 学校事業での理科実験の回数は多くはないと言われている。こうした
現況の中で、子どもたちは貴重な体験を積んでいることになる。
小林先生は「理解しなくてもいい、遊んでいる感覚がいつかその子の中で
花が咲く、子どもの笑顔を見ているとそうした期待が膨らみ、私も楽しんでいる」話す。子どもたちも先生も素晴らしいと思った。

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